旅とトレイルと繋がりと。
1月28日に「LONG DISTANCE HIKERS DAY」というイベントに参加してきました。
内容を簡単に説明すると、国内外の様々なロングトレイルを旅してきた方々、あるいはそれらと深く関わってきた方の話を聞く、というただそれだけのことなのですが、よくある旅行者向けイベントと違うことは、トレイルを旅する、トレイルで遊ぶことに重きを置いている点、あるいはトレイルそのものを紹介するという点。
ゲストの方々は、2003年に24歳という若さで日本人初のPacific Crest Trail(※)スルーハイカーとなった日色健人さん、翌2004年に同じくPCTをスルーハイクした清水秀一さんをはじめ、国内・国外の様々なロングトレイルを歩き倒しているHiker's Depotの長谷川晋さん等々、ロングトレイル界のレジェンドばかり。
※ Pacific Crest Trailーメキシコ国境からカナダ国境まで、アメリカを縦断する約4200kmのロングトレイル。僕が6月に歩く予定のJohn Muir Trail(340km)の大部分は、Pacific Crest Trailに含まれている。
彼らの話を聞いていて、自分も以前から思っていたことととても近い感覚だったのが、旅をするとき、ものすごい景色の場所を歩いているのだけど、記憶に強く残るのはそこで出会った人たちのこと。そして、また旅をしたいなぁと思う時に求めてしまうのも、人との出会い。
逆説的だけど、一人旅に出る人ほど、人との出会いや繋がりを大切にしているのかもしれない。
誰かが、「一人でいる時間が、その人を作る」と言っていたけど、長い旅をする、ロングトレイルを歩くということは、究極にその人の人生観を形造るのだろう。
僕の経験上、一人で考える・行動する・決断することが出来る人というのは、話していてもそれが分かるし、そういう人との会話は間違いなく面白い。
だから僕もできるだけ一人で色々な経験をするようにしている。
また、このイベントの主催会社「TRAILS」による日本のトレイルの紹介や遊び方の提案、そもそもロングトレイルとは、道とは何ぞや?みたいな話が非常に興味深かった。
形は違えど、世の中には様々な「道」がある。
そして道には必ず意味がある。
例えば昔の人が銀を運ぶために通った道、街から街へと移動するためにできた道、巡礼のための道等々。
つまりそこには必ず「人」が存在する、あるいはしていた、ということ。
道を歩くことで、歴史(=過去)を知り、そこに住む人たち(=現在)と触れ合い、その道を残す(=未来)ことができる。
僕も6月からのアメリカ大陸縦断の旅、できるだけたくさんの道を歩いてこようと思います。