旅ブログ~アメリカ編⑥~

Hey guys!!

 

さてさて、Facebookでもお知らせした通り、3週間の予定が6日で山を下りることになりました。昨晩はLos Angelsで優雅に10日ぶりのシャワーを浴びどーも僕です。


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John Muir Trail、というワードをGoogleで画像検索してみてください。

 

 

見ました?

 

 

見ましたね?

 

 

 

ねーほんとに見たの?

 

 

そう、それが本来のJohn Muir Trailです。

そして僕が歩いたJohn Muir Trailがこちら。


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冬のアルプスかよ。

湖凍ってんし。

 

まさか自分がこんな登山家みたいなキャンプすることになるとは思ってませんでしたよ。

雪を溶かして水作ったの初めて。

ちなみに上の写真は夜の8時過ぎぐらい。

標高3,300m。

この少し前にどこかでデジカメを紛失。

30分ぐらい探すも、テントを張れる場所を探さなくてはならなかったため諦めました…

 

ロングトレイルに欠かせないストックも、2日目に雪の斜面で激しく転倒した際にすでにお亡くなり済み。

ザックにくくりつけておいたはずの軽アイゼンも、いつの間にか紛失。

軽く30kgオーバーのザックは肩に食い込み、ザックを降ろしても変な歩き方になるほどのダメージ。

腰に当たっている部分は床擦れ状態でかさぶた誕生。

足の豆は潰れ、爪は化膿し着地の度に激痛。

トレイルは雪でなくなり、常にルートを探しながらの雪中行軍。

たまに雪のないトレイルが現れたと思えば蚊の大群に囲まれ、口、耳、鼻、目まで入ってきて発狂。

発ガン性物質のDEETが30%含まれたスプレー(ちなみに日本の規定では11%が上限。アメリカにはDEET100%という恐ろしいスプレーまで売っている)を全身にふんだんに吹き掛ける。

昼は気温が35度まで上がり、夜は0度近くまで下がる。

途中補給ポイントだったはずのトゥオルミーメドウは大雪のせいでCLOSED。

ヨセミテのレンジャーはこのことについて一言も触れていなかった。後で知り合う他のハイカーもそれについて怒っていた。)

要チェックポイントでもなんでもないただの小川が腰まで増水。流れが早く、死ぬほど冷たい川の渡渉。

 

今年のシエラネバダは記録的な大雪が降ったという話は聞いてましたが、他のハイカーがアイスアックス持ってたときはさすがに「俺、やばい年に来ちゃったかも」と思いました。

トレイルで出会った他のハイカー達も途中でリタイヤすると言う人がほとんど。

ただしリタイヤと言っても、レースみたいに待っていればバスが回収してくれる訳ではもちろんないので、街に近いポイントから自力で山を下りなければなりません。

なので、下りる力が残っている内にリタイヤを決める必要があるのです。

 

映画「マトリックス」のモーフィアスの言葉が頭のなかに響きます。

 

「知ることと歩くことは違う。」

 

まさしく。

 

そしてリタイヤを決め、街に向かう途中ふと自分の来ているTシャツに目をやると、


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「no pain , no gain」(痛み無くして得るもの無し)

 

ふふ…、うふふふ…。

 

ちなみにこれは過去2回参加しているトレイルランニングレース、身延山七面山修行走のノベルティTシャツ。

 

 まだまだ修行が足りなかったようです。

まぁJMTだけの為にアメリカに来たのならば、もしかしたらハイクを続けていたかもしれませんが、僕の旅はまだ始まったばかり。

ここで無理をしても仕方ありません。

 

失ったものもありましたが、トレイルでは素敵な出会いもありました。

ハイク開始前夜はヨセミテのキャンプ場で、僕の近くにテントを張っていいか聞いてきた男性1名(僕より少し年上)と、そのあと来た女性2人組(僕より少し年下)の4人で焚き火を囲みながら語り合い(この時の写真は無くしたカメラの中に…)、トレイルでは3日目に推定60歳のリチャード、26歳のブライアン&22歳のオースティンと4人パックでハイクしました。


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右の金髪がオースティン、ハットの髭メガネがリチャード、爽やかな振りしてるブライアン、サングラス焼けした猿林。

 

この3人とはかなり仲良くなり、僕がリタイヤを決めたレッズメドウという山小屋のようなところでは、アメリカサイズのハンバーガーをリチャードが奢ってくれ、オースティンも後で写真をメールで送ってくれると言ってました。(途中、凍るように冷たい川にブライアンが飛び込んだものの、「クレイジー!!」と言ってすぐに陸に上がった全員爆笑の写真)


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チャールズが奢ってくれたバーガー。最強に美味かった。


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4人で仲良くテントを張る。

 

リタイヤ後に下りた街のキャンプ場では隣でキャンピングカーステイしていたご夫婦2組(旦那さんが兄弟)に超絶優しくしていただき、夕食にブリトーマルガリータをいただきました。


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朝にはコーヒーまでご馳走になり、別れ際には、(彼らが今住んでいる)サンディエゴで何か困ったことがあったら遠慮無く連絡してきなさい、とメールアドレスをいただきました。良い人過ぎでしょ。

別れ際にささやかなギフトとして、手拭いをあげました。

 

JMTをリタイヤこそしましたが、素晴らしい出会いの連続に、ようやく旅らしくなってきたことを実感します。

 

ちなみにJMT開始前に載せられなかったヨセミテの写真がこちら。


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ハーフドーム。許可証をとれば上まで登れる。


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ヨセミテフォール。この水量を見るだけで山の雪が多いことが分かる。


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エル・キャピタン。間近で見ると圧倒的な迫力。ここをフリーソロで登るあいつはマジでぶっとんでますよね。

 

そしてこちらは本日行ってきたリトル・トーキョーにある、スエヒロで食べたカツ丼。


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あざーす!

久々に食べた日本食は気絶するほど美味かった。

 

LAでは特に予定がなかったので、適当に街をぶらぶらしていましたが、偶然発見した古本屋(確か「The Last Books」って名前だったような…)が僕のどツボでした。


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超オシャレな古本屋さん。


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ジャケ買いならぬ装丁買いしたくなる本がたくさん。じゅるり…。

 

めちゃくちゃ買いたくなる衝動を必死に抑えながらも、特によだれものだったのがこの2冊。


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あのlonely planet社が出している、「FOOD TRAILS」という本。

旅をしながら美味しいもの食べよう、という内容。素晴らし過ぎる…。


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日本も載ってます。

 


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スイーツのレシピ本。この装丁のセンス!


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中もお洒落。写真が美味そ過ぎ。

 

本マニアでもある自分は、嬉しくも歯痒い本屋に1時間以上も滞在してしまいました。

 

さて、少し長くなってしまいましたが、それでもJMTについてはまだまだ書くことがあるので、帰国後に別枠でゆっくり書きます!

 

明日はLAからサンディエゴを経てメキシコ国境の街、ティファナへ。

そこから35時間(!)のバス移動で、グアナファトという街へ行く予定。

約1ヶ月間のテント泊生活に別れを告げ、いよいよメキシコへ!

楽しみ過ぎて早くアメリカ出たいです。

 

メキシコからは物価も下がり、のんびりと旅をする予定なので、今度はすぐにブログを更新できると思います!

 

それではまた!

See you soon!!